« コラム一覧に戻る

【面接官の意図を解説】就活の頻出・難問 10 選|質問例と回答の考え方

2025/9/11

面接官の意図を知ろう!

【面接官の意図を解説】就活の頻出・難問 10 選|質問例と回答の考え方

面接は、あなたと企業の相互理解の場。しかし、中には思わず言葉に詰まってしまうような、答えにくい「難しい質問」が飛んでくることもあります。

「あなたの短所は何ですか?」

「当社の課題は何だと思いますか?」

「希望しない部署に配属されたらどうしますか?」

これらの質問は、あなたを困らせるための意地悪な「罠」ではありません。むしろ、ES だけでは分からない、あなたの人間的な深み、ストレス耐性、そして思考の柔軟性を見極めるための、重要な「機会」なのです。

この記事では、多くの就活生が苦手とする頻出の「難問」を 10 個ピックアップし、それぞれの質問の裏にある面接官の意図を解き明かし、あなたが答えるべき思考のプロセスと、具体的な回答例までを徹底的に解説します。


1. 「あなたの短所(弱み)を教えてください」

  • 質問の意図: ① 自己を客観的に分析できているか ② 課題に対して改善意欲があるか
  • 回答の考え方: ただ欠点を話すのではなく、「① 短所」+「② その短所とどう向き合っているか(改善努力)」をセットで語ることが絶対条件です。また、「時間にルーズ」 「約束を守れない」といった、社会人として致命的な短所は避けましょう。「慎重すぎる」 「こだわりが強い」など、長所の裏返しでもあるような表現を選ぶのがスマートです。
  • 回答例: 「私の短所は、物事を慎重に進めすぎるあまり、決断に時間がかかってしまう点です。この点を改善するため、タスクに取り組む際は、まず最初に『デッドライン』と『60%の完成度で一度共有する』というマイルストーンを設定し、スピード感を意識して行動するようにしています。」

2. 「これまでの人生で、最大の挫折経験は何ですか?」

  • 質問の意図: ① ストレス耐性 ② 失敗から学ぶ力(成長性)
  • 回答の考え方: 失敗の大きさ自体は重要ではありません。重要なのは、「① 困難な状況」→「② その中でどう考え、行動したか」→「③ その経験から何を学び、今どう活かしているか」という一連のストーリーです。失敗を他責にせず、自分自身の課題として向き合った姿勢を示しましょう。

3. 「当社の課題は何だと思いますか?」

  • 質問の意図: ① 企業研究の深さ ② 当事者意識 ③ 課題解決能力
  • 回答の考え方: 企業の悪口を言う場ではありません。必ず「① 課題の指摘」+「② 自分ならどう貢献できるかという改善提案」をセットで語ります。IR 情報や中期経営計画、競合他社の動向などを踏まえた、鋭いながらも敬意のある指摘が求められます。
  • 回答例: 「(…企業研究に基づいた課題の指摘…)。その課題に対し、私の強みである〇〇を活かし、△△ といったアプローチで貢献できるのではないかと考えております。」

4. 「ストレスを感じるのはどんな時ですか?どう解消しますか?」

  • 質問の意図: ① ストレス耐性のレベル ② 自己管理能力
  • 回答の考え方: 「ストレスは感じません」は嘘に聞こえます。「自分の理想通りに物事が進まない時」など、責任感の裏返しとしてストレスを感じる、という伝え方が好印象です。解消法は、心身の健康を保つための、建設的な方法(スポーツ、趣味、友人との対話など)を答えましょう。

5. 「周囲からはどんな人だと言われますか?」

  • 質問の意図: ① 客観的な自己認識 ② コミュニケーションスタイル
  • 回答の考え方: 自己 PR で語る「強み」と一貫性のある回答を心がけましょう。「よく『聞き上手』だと言われます。友人から相談を受けることが多く、相手の話を最後まで丁寧に聞く姿勢が、信頼に繋がっているのかもしれません」のように、具体的な理由やエピソードを添えると説得力が増します。

6. 「リーダーとサポート役、どちらが向いていると思いますか?」

  • 質問の意図: ① 自己認識 ② チーム内での立ち振る舞い
  • 回答の考え方: どちらか一方を選ぶ必要はありません。「状況に応じて、どちらの役割も担うことができます」と答えるのが最も柔軟性が高く、評価されやすいです。その上で、「リーダーとしては〇〇のように、サポート役としては △△ のように貢献できます」と、両方の側面を具体的なエピソードで補強しましょう。

7. 「希望していない部署に配属されたらどうしますか?」

  • 質問の意図: ① 柔軟性と適応力 ② 会社への貢献意欲
  • 回答の考え方: ここで不満な顔を見せるのは NG です。「もちろん、希望の部署で挑戦したいという気持ちはありますが、まずは配属された場所で全力を尽くし、会社に貢献することが第一だと考えております。どのような部署であっても、そこで得られる経験は必ず将来の自分の糧になると信じています」と、前向きな姿勢を示しましょう。

8. 「他社の選考状況を教えてください」

  • 質問の意図: ① 就活の軸の一貫性 ② 志望度の高さ
  • 回答の考え方: 正直に、かつ戦略的に答えます。受けている企業に一貫性がある(例:同じ業界、同じ職種)ことを伝え、「就活の軸」がブレていないことを示します。その上で、「複数の企業様からご縁をいただいておりますが、本日お話を伺い、改めて御社が第一志望であるという気持ちが強くなりました」と、熱意を添えるのが王道です。

9. 「当社のサービスを使ったことはありますか?感想を教えてください」

  • 質問の意図: ① 入社意欲 ② 顧客視点
  • 回答の考え方: BtoC 企業であれば、必ず事前にサービスを体験しておきましょう。ただ「使いやすかったです」で終わらせず、「〇〇という点は素晴らしいと感じました。一方で、もし私が改善するとしたら、△△ という機能を追加することで、さらに ×× という価値を提供できるのではないでしょうか」と、自分なりの改善提案まで踏み込めると、評価は爆上がりします。

10. 「あなたにとって、仕事とは何ですか?」

  • 質問の意図: ① 仕事観・価値観
  • 回答の考え方: これまでの自己分析の集大成です。正解はありません。あなたの言葉で、仕事に対する哲学を語りましょう。「自己成長の場」 「社会貢献の手段」 「チームで大きな目標を達成するプロセス」など、あなたの価値観と結びついた、前向きな答えを用意しておきましょう。

まとめ

難しい質問とは、あなたという人間の「OS」を問う質問です。付け焼き刃のテクニックでは対応できません。 日頃から、自分は何を大切にし、どう社会と関わっていきたいのかを考えること。そして、企業という相手を深くリサーチすること。この両輪が、どんな難問にも揺るがない、あなただけの「答え」を導き出します。

**『Gyo-Kai Compass』**は、その思考のプロセスを記録し、深めるための最高の相棒です。あなたのノートに蓄積された情報と考察が、面接本番であなたを守る最強の鎧となるでしょう。

Gyo-Kai Compass を無料で始める